社会を変える、考えさせられるソーシャル・アート8選

 

 

こうして、我々が生きる今・この世界の成り立ちや立ち位置を改めて確認するとともに、いかに未来に記憶を繋げるのか、またどのように共に生き得るのかなどについて考えるひとつの契機になることを目指します。
サイトより

 

オスプレイの飛びかう日常を写真で表現

沖縄で生まれ育った石川竜一氏による作品は、石川氏が暮らす部屋の中の様子と共に、窓から見える風景や、空を飛行する軍用機などをカメラに収めたものだ。

ちなみにこれは横浜トリエンナーレの会場の一部で行われていた「日産アートアワード」のファイナリスト5名による新作展の中での展示だ。企業が基地問題に真っ向から取り組むことは、なかなか難しいと思うが、このようにアーティストを支援することで、社会問題に関わることもできるという好例だと思う。

 

変化はトップダウンではなく、創発的に起きる

最後に、横浜トリエンナーレとは直接関係ないが、未来の社会や市民運動のあり方を的確に表現している作品をひとつご紹介しよう。

フランス人アーティストCéleste Boursier-Mougenotによる作品「Variation」だ。
空色のプールに浮かぶ様々な大きさの白いお皿が、水面を自由に動きながら、時にぶつかり合って風鈴のような美しい音を出す。

作者の意図するところとは違うかもしれないが、私はこの作品を見て、まさに現代の社会を表していると感じた。現代社会における変化は、あらゆるところから創発的に起き、それが干渉し合いながら、さざ波のように広がっていく。変化は誰かが起こしてくれるものではなく、また計画できるものでもなく、変化を求める者が起こし、自ずと広まっていく。

今回の横浜トリエンナーレのメッセージや作品たちも、その変化のひとつにすぎない。我々はすでに、歴史上稀に見るスピードで変化する世界に巻き込まれて、その変化の一部として、日々を生きているのである。