爆睡、読経、初夢談義….質問時間の削減だけではない国会運営の問題

国会は自己アピールの場ではない

自民党が獲得議席に応じて野党の質問時間を削減することを要求している。

自民党の石田真敏国対筆頭副委員長は、「若い議員から要望がある。有権者からも『なぜ質問しないのか』と言われる」と言ったらしいが、質問は自己アピールの場ではないし、単なる儀式でもない。

菅官房長官は「各会派の議席数に応じた質問時間の配分は、国民からすればもっともな意見だ」と言っているが、とんでもない。国会に提出される法案は、すでに自民党内で十分に議論された上で提出されているはずで、改めて自民党の議員に質問させる意味がわからない。むしろ、野党の持ち時間を増やし、内容についてきちんとチェックすべき場である。

辻元清美議員もこのように述べているのが全くの正論である。
「野党の質問時間縮小を、審議時間確保の交換条件にしてはならない」

 

「だって若い議員に花をもたせてあげなきゃ」

安倍首相は記者会見でこの件について問われると

 

この問題については、確か、まず、最初に自民党の、我が党の若手議員から、そういう声が上がったと承知をしております。5年前の政権奪還時に初当選した我が党の議員が、今回の総選挙においても約80名以上当選することができたわけであります。
3度にわたって数万票、多い方は10万票を超えているわけでありますが、3度にわたって数万票以上の票を獲得し、そして、負託を受けた。その責任の重さを胸に刻み、そして、また台風が迫る中においても投票所に足を運んでいただいた方々、言わば私たちの思いをあなたに託すよという思いで投票所に足を運んでいただいた方々に対して、その負託、そしてその責任の重さをしっかりと胸に刻んでいかなければならないと思います。その皆さんの期待にしっかりと応えていくことは、議員としては当然のことであろうと、このように思います。与党の中においても、また、同時に国会の中においても、全力を尽くして国会議員としての職責を果たしてもらいたいと思います。
https://news.yahoo.co.jp/byline/uenishimitsuko/20171102-00077678/

と、答えている。要は「だって若手議員に花をもたせてあげなきゃだし」ってことで、全然回答になっていない。

 

自民党が野党の時は「3倍にしろ」と要求していた

さらに、自民党は、93年の細川連立内閣で自分自身が野党になった時は、「質問時間を3倍にしろ」と要求しているのを忘れてはならない。予算委では、総質疑時間22時間のうち、実に8割以上を占める18時間45分が自民党に割り当てられていた。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/216718/2

 

「時間が余っている」と般若心経を読む

2016年11月の衆院内閣委員会でカジノ法案が審議された時、自民党の谷川弥一議員が「あまりにも時間が余っている」となぜか般若心経を唱えたり、文学論を展開したりしていたことは記憶に新しい。現在問題になっているのは、野党の質問時間の削減だが、そもそも国会や委員会に対する姿勢、議員としてのプロ意識に欠けている議員が多いということも改めて問題視したい。

 

「寝ている方がたくさんおられる」

2015年9月15日に、参議院の特別委員会の平和安全公聴会に出席したSEALDsの奥田愛基氏が、「あのー、こんなことを申し上げるのは大変申し訳無いのですが。先程から寝ている方がたくさんおられるので。もしよろしければですね、話を聞いていただければと思います」と述べ、喝采を浴びたことも有名だ。

ちなみに、居眠りはこの時に限ったことではなく、国会議員+寝ている でググれば、驚くほどたくさんの証拠写真が出てくる。

議員が国会や委員会で寝ているのは、会社の役員会議で寝ているようなもので、ありえないことだ。居眠りが許されている国など、日本ぐらいなのではないだろうか?

 

 

安倍首相の初夢を大真面目にやり取り

平成26年1月29日、参院本会議で買わされたこんなふざけたやり取りもある。

 

飲み会で聞いてくれ!!

 

「コッカイオンドク」で討議内容を見える化

市民の側も黙ってはいない。
国会でのやりとりを音読するという「コッカイオンドク」というプロジェクトがあるのをご存知だろうか。
https://believe-j.jimdo.com/

 

わたしたちが大切な票を入れた国会議員さんたちは、
国会で何を話しているんだろう?
わたしたちの代表として、真摯に誠実に国民と向き合っていてくれているのかな?
いま国会で起きていることを、もっと知りたい・・

その、よく見えない国会を可視化する試みのひとつが、
コッカイオンドク!です。
(サイトより)

 

様々なメディアでも取り上げられているアクションなので、興味を持たれた方はぜひ参加してみてはどうだろうか。

そして、国会や委員会での討議は下記のサイトで公開されている。

国会会議録検索システム

ニュースにならない興味深いやり取りもたくさんあるのでぜひ見てほしい。そして、納得できないことがあればニュースが報道しなくてもSNSなどを使って自分で拡散すればいいだけのことだ。議員の側も、多くの国民が見ていると思えば、あまりいい加減なこともやりにくくなるはずだ。(枝元一)